このページは、「2014年度下半期ブログ」のページです。
埼玉県立歴史と民俗の博物館のスタッフが、博物館のイベントや大宮公園の様子、日々の業務から感じたことなどを皆様にお伝えしていきます。各スタッフが自分の言葉で語りますので、ややつたない表現になることもあるかもしれませんが、大目に見ていただければ幸いです。
気温の上昇とともに、肌寒い初春からうららかな春本番が実感できる日々になってきました。
桜の花びらが大宮公園を覆うのも間もなくではないでしょうか。
さて、このたび博物館では収蔵品を中心にオリジナル絵ハガキ6種を作成しました。
埼玉県にゆかりある円空仏や甲冑、大宮公園や見沼川をモチーフにした木版画、
葛飾北斎の鯉亀図や鯰絵をプリントした6種類です。
博物館のお土産に博物館オリジナル絵ハガキはいかがでしょうか。
1枚100円(税込)でミュージアムショップにて販売中です。
(平成27年3月20日(金) 企画担当 花より団子より花粉がつらいマン)
常設展示4室では、円空仏の公開が終了し、ちょっと変わった展示をしています。
決して変なものを展示している訳ではないので、わかりにくいと思いますが、ぜひ近寄って御覧下さい。
たとえば、歌川国芳(うたがわ くによし)のこの作品。
百人一首の周防内侍(すおうのないし)の歌を題材にしたものです。
かひなく立たん名こそ惜しけれ
今回は特別バージョンで、いつものキャプションの他にこんなものをつけてみました。
展示室では、クスッあるいはニヤッとする方が、いるとかいないとか。
辛いニュースが多い昨今、少しでも和めば幸いです。
(平成27年3月4日(水) 展示担当 善哉DOJI )
寒い日と暖かい日の気温差が大きく、体調管理が大変です。
さて、常設展示9室の斎藤与里(さいとう より/本名 与里治)さんの紹介コーナーの展示替えを行いました。
「利根川」と題した短い文章の原稿から、生家近くを流れる利根川にとても深い愛情を持っていたことが感じられます。
何もないけれど、満々と水をたたえる川こそが自分が親しんだものだと。穏やかに川面を見つめる姿が目に浮かぶようです。
また、前回紹介した「雑画」シリーズは、戦時中、東京から生家に戻ってきた様子を描いたものに変わりました。これまで昭和20年5月と紹介されることが多かった加須への引き揚げですが、この絵の中に与里さん自身が
「何だ、これだけか。」と言われてしまう小さなコーナーですが、「あまり知らなかったけれど、もっと注目されても良い人ですよね」と、興味を持って下さる方もいらっしゃるようです。…そういうお声に励まされる毎日です。
(平成27年3月4日(水) 展示担当 善哉DOJI )
この冬は寒さ厳しく、インフルエンザが猛威をふるい…なんとも過ごしにくい日々が続いておりますが、お元気でお過ごしでしょうか。
さて、常設展示9室には埼玉県ゆかりの人々を紹介するコーナーがあります。
1月27日から、洋画家 斎藤与里(さいとう より/本名 与里治)さんを紹介しています。
明治18年(1885)に樋遣川村(現在の加須市)に生まれた与里さんは、21歳から約3年間、フランスに留学し絵画を学びました。帰国後は、その経験を活かして西欧美術を日本に紹介するとともに、数多くの油絵を描きました。昭和34年に亡くなるまで、ずっと描き続けるともに後進を育てた方です。
ちなみにゴッホについて日本の雑誌で最初に紹介したのは与里さんだったそうです。すごい!
今回は、残念ながら油絵の作品は紹介していません。油絵の画家なのですが…(^_^;)
その代わり、これまであまり紹介されてこなかった、与里さん曰くの「雑画」や日記、関係する雑誌や本などを展示しています。
終戦間際に、それまで住んでいた東京の家を引き払い、加須に戻ってから戦後の混乱期に描いたと思われる絵日記のような「雑画」は特におもしろく、興味深いものです。
空襲について描いたものにはこんな文章が添えられています。
田舎の人は空襲の恐ろしさを全然知らない。夜の空襲などあると 娘達や若衆は見物に集まって賑やかなこと。船上機が来るようになって 少々こわがるようになった。機上掃射を始めたからである。ここから一里はなれた三俣村で射撃さる。
田舎にも戦争に勝(かつ)って信じている者はないらしい。然し負けるとも思っていないようだ。要するに 戦争には無関心と言った方が当たっているだろう。
ちょっとドキッとしたのは私だけでしょうか。戦争中にもかかわらず、冷静に人々を見ている様子が伝わります。クレヨンで描いた裸婦の絵は、素朴で明るい雰囲気で、見ていて楽しくなります♪
この他にも与里さんが仲間とともに活躍した様子を描いたものや挿絵入りの日記など、人柄を物語る資料を紹介しています。
この2点を含め、多くは加須市教育委員会所蔵で、与里さんの御遺族から寄贈されたものです。
小さなコーナーですが、ぜひ、ご覧ください。
4月19日(日)まで、一部資料の展示替を行います。
御好評いただいております4室、円空仏の展示は、いよいよ2月15日(日)までとなりました。こちらもどうぞお見逃しなく。
(平成27年2月3日(火) 展示担当 善哉DOJI )
あけましておめでとうございます! 1月2日、企画展「埼玉の自由民権」がオープンしました。
「自由民権運動」という言葉は歴史の授業で聞いたことがあるよ、という方は多いのではないでしょうか。教科書で目にしたことのある、アノ資料やアノ資料といった有名な資料も現在当館で展示されています(複製資料の場合もあります)。
また、有名な資料だけでなく、あまり知られていない埼玉県内の自由民権運動に関する資料も多数紹介しています。明治時代の埼玉県の人々の「自由」への熱い思いや力強い活動のあとを知ることができるかと思います。
本年度は、日本近代史上最大の農民蜂起である秩父事件から130年、現在の埼玉県域で最初の民権結社である七名社の結成から140年という節目の年です。この機会に、埼玉県の自由民権運動について学んでみませんか?
会期中には、秩父事件を描いた映画「草の乱」の上映会、歴史民俗講座や展示解説などの関連事業も開催します。ぜひご参加ください! 詳しくは企画展のページをご覧ください。
展示風景
展示解説のようす(好評です!)
(平成27年1月15日(木) 展示担当 S )
朝夕の寒さが身にしみるようになってきました。(年のせいかな…?)
さて、11月16日をもって常設展示3室での五大明王像(県指定文化財 越生町黒岩区蔵)、4室での三十六歌仙額(重要文化財 川越市仙波東照宮蔵)の公開を終え、17日は一日がかりで展示替えを行いました。なにしろ五大明王像は本体だけでなく台座や光背なども大きく構造も複雑なので、運ぶのはとても大変です。慎重になるべく揺れないようにしながら、ゆっくり移動しました。
無事に公開を終えた安堵感はあります。夜、帰宅するとどっと疲れが…まぁいつものことではありますが…
当たり前ですが、一つが終わると次が始まる。博物館の展示が途切れることはありません。
現在、3室では国宝 短刀(銘 景光)、国宝 太刀(銘 景光・景政)や県指定文化財の木造薬師如来坐像(羽生市永明寺蔵)などを公開中です。
また、4室美術展示室は、皆様お待ちかね(?)の円空です。来年2月15日(日)まで、さいたま市正法院の十二神将像(県指定文化財)など計29体を展示しています。(写真は県指定文化財 十一面観音菩薩立像 蓮田市個人蔵)
さて、今回はいつもと少し趣向を変えて、最初のケースに、円空より少し前の時期に作られた阿弥陀如来坐像(県指定文化財 川口市如意輪観音堂蔵)を展示しています。(12月28日まで)
このお像の体の中には、十字架と小仏が納められていました。隠れキリシタンの遺品です。よく見ると光背が少し変わっており、キリスト教美術の影響がみられる大変珍しいものです。隠れキリシタン関係資料で有名ですが、仏像としても、腕の良い正統の仏師がきちっと作った優品です。
円空の作品と比べると、両者の個性と魅力が際だって見えるのではないでしょうか。
(平成26年11月27日(木) 展示担当 善哉DOJI )
県民の日の11月14日(金)は、当館も常設展が無料、特別展が半額となり、多くの方にご来館いただきました。
同日、現在開催中の特別展「甦る鉄剣」に関連して、「復元鉄剣トークセッション~鉄剣復元から見えてきたもの~」を開催しました。
稲荷山古墳から出土した国宝・金錯銘鉄剣の復元制作に携わった6人の方々にお越しいただき、7年間に及ぶ鉄剣の復元作業について、苦労されたこと、新たに発見されたことなどさまざまな制作秘話をお話しいただきました。
鉄剣をめぐるトークをめぐってどよめきあり、笑いありと満員に近い状態となった会場(講堂)は熱気に包まれました。
多くのお客様に足を運んでいただいたことでトークセッションも好評裡に終えることができました。ありがとうございました。特別展「甦る鉄剣」の会期も残りわずか。ぜひ御観覧ください。
(平成26年11月19日(水) 資料調査・活用担当 T )
11月8日(土)に特別展「甦る鉄剣」の記念講演会Ⅰを開催しました。
埼玉県埋蔵文化財調査事業団の瀧瀬芳之氏に「飾り大刀の世界」について講演いただきました。
今にも雨が降りそうな肌寒い日でしたが、大勢の方が熱心に聞かれていました。
11月14日(金・県民の日)の復元鉄剣トークセッション、11月15日(土)の記念講演会Ⅱもまだ若干空きがありますので、ぜひお申込みください。
(平成26年11月12日(水) 展示担当 I )
常設展示室3で展示中の越生町黒岩区の五大明王像の公開が11月16日(日)で終了します。
4月から半年余の公開でしたが、本来なら酉年に3日間だけの御開帳なので、なんと57回分に相当します!
そう考えると、五大明王様には多大な御負担をおかけしたことになります。
けれどもその甲斐あって、地元の方々を始め、このお像を目当てに来館してくださる方も多く、じっくり対面されているのが印象的でした。
また、常設展示室4で3期に分けて公開中の川越市仙波東照宮の三十六歌仙額も最終期となりました。岩佐又兵衛による極彩色の華麗な世界もあとわずかで終了します。(同じく11月16日まで)
この2つが一緒に御覧になれる機会は、今後は ないかもしれませんので、くれぐれもお見逃しなく。
耳より情報:11月14日の県民の日は、常設展示が無料で御覧いただけます。
2つが同時に終わるということは…担当は17日(月)が大変なのです(^_^;)
(平成26年11月5日(水) 展示担当 善哉DOJI )
今年もミュージアムヴィレッジ大宮公園スタンプラリーが始まります。当館をはじめ大宮公園周辺の9館園施設のうち、7館園施設でスタンプを集めると、先着1,000名様に各施設提供の景品をもれなく差し上げます。また、Wチャンスとして大宮アルディージャレプリカユニフォームや盆栽などの豪華景品も当たります。
あわせて、夏から県内約100施設が参加して行っている「埼玉県体験探検スタンプラリー2014」も、今週から第2期が始まりました。第2期は応募条件が緩和され、スタンプ3つで応募が可能になっています。
当館とさいたま市大宮盆栽美術館ではこちらのスタンプも設置してありますので、ミュージアムヴィレッジ大宮公園のスタンプと一緒に集めていただければ、あと1か所のスタンプで応募ができます。どうぞ奮ってご参加ください。
ミュージアムヴィレッジ大宮公園スタンプラリーについてはこちら
埼玉県探検体験スタンプラリーについてはこちら
(平成26年10月24日(金) 企画担当 K )
横塚先生(右)による指導の様子
10月17日(金) 当館講座室にて特別体験メニュー「江戸組紐ロングネックレス作り」が実施されました。
講師にさいたま市岩槻区の「糸の芸術 横塚紐工芸」から横塚多嘉子先生、本田美雪先生、横塚紀子先生をお迎えし、20名の方々が受講されました。
横塚多嘉子先生は、現在当館で開催中の特別展「甦る鉄剣」に展示されている「国宝稲荷山古墳出土金錯銘鉄剣」の復元鉄剣を作刀された宮入法廣氏と親交があり、宮入氏が高円宮(千家)典子様ご成婚の際に典子様に献上された刀子(とうす)「白牙杷紫牙撥鏤鞘刀子(はくげつかしげばちるさやのとうす)」の刀紐をご製作されました。
「白牙杷紫牙撥鏤鞘刀子」
いつもたいへんお世話になっている横塚先生の作品が献上品となったというお話を先生からお聞きしたときは驚きとともに興奮してしまいました。先生、おめでとうございます!
受講生は、講師の先生方のきめ細かいご指導と、当館体験ボランティアで当日お手伝いいただいた4名の方々のご支援もあり、みなさま満足のいくロングネックレスに仕上がったようです。
完成品
今回の講習が成功に終わった裏には、当日に向けた準備を9月から進めてくださった体験ボランティアの方々の支えがあります。この場を借りて御礼申し上げます。ボランティアのみなさま、ありがとうございました!
昨年度実施し、たいへんご好評をいただいた「江戸組紐ネックレス作り」の第2弾ということで、期待されていた方も多かったのではないでしょうか。今回ご参加いただけなかった方々、ほんとうに申し訳ありません。2月13日(金)20日(金)には「江戸組紐帯締め作り(要2日受講)」がありますので、そちらもぜひよろしくお願いいたします。
2月開催「江戸組紐帯締め作り」
会場にステキなボールペンのお忘れ物がありました。お心あたりのある受講生の方は、当館学習支援担当までご連絡ください。
(平成26年10月23日(木) 学習支援担当 Front Island)