第14問の答え
【正解】 | 『橋』を作っている |
ただし、ただの橋ではなく掛渡井(かけとい。懸渡井とも書く)と言って、川の上に川を通す、言うなれば「川のための橋」です(右の絵が完成図)。
橋の上を通るのは、新田開発のために埋め立てる見沼溜井(みぬまためい)に代わる農業用水を確保するために享保12年(1727)に作られた(翌年完成)、見沼代用水(みぬまだいようすい)です。この掛渡井は足立郡上瓦葺村(あだちぐんかみかわらぶきむら:現在の上尾市)にありました。
右の完成図で掛渡井の下を通るのは、埼玉県の東部を流れる綾瀬川(あやせがわ)。用水の確保のみならず、絵図に見えるように舟が通ることで、水運にも役立てられました。
ただ、木材が常に水にさらされるため耐久性はあまり高くなく、毎年修繕が必要なうえ、10年以内には架け替え工事が必要でした。
この絵図は明治時代初め頃の修理の際に作られたものと考えられています。
当館所蔵「見沼代用水重要構造図(二)」 |
当館所蔵「見沼代用水重要構造図(一)」 |