第31問の答え

【正解】緑泥石片岩(りょくでいせきへんがん)※緑泥片岩ともいう

   
石皿(当館蔵)   打製石斧(だせいせきふ)(当館蔵)   川島町大塚古墳出土の箱式石棺
(はこしきせっかん)複製(当館蔵)

 

石皿は縄文時代、石斧は弥生時代、石棺は古墳時代のものになります。
それぞれ時代も用途も全く異なりますが、どれも『緑泥石片岩(りょくでいせきへんがん)』を材料にしています。

緑泥石片岩は結晶片岩の一種で、良質なものは美しい青緑色をしています。
県内では長瀞町や小川町周辺に主な産地があり、「秩父青石」とも呼ばれています。板のように薄く割れやすい性質を持つため、それを利用して様々な製品が作られました。

今回紹介した以外では、中世の板碑が代表的です。板碑は全国に所在し、各地で様々な石材が使われていますが、埼玉県内で見られる「武蔵型板碑」には、主に緑泥石片岩が用いられています。

また、緑泥石片岩は、近世以降も墓石や石垣などに用いられることがありました。
縄文時代以来の長い間、姿を変えながら人々の暮らしと共にあり続けてきた、埼玉を代表する石材と言うことができます。

 

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