第42問の答え
【正解】 巻貝

 

古墳時代には、石を使っていろいろなもののミニチュア品や模倣品(もほうひん)がつくられました。

巴形石製品(ともえがたせきせいひん)もその一つで、スイジガイという巻貝の突起(鉤(かぎ))を表現していると考えられます。
同じくスイジガイを模倣したものに銅でつくられた巴形銅器(ともえがたどうき)があり、こちらの方が早くに弥生時代から出現し、精巧なものが多いことから、石製品は巴形銅器を模したものである可能性が高いと考えられます。

使用方法についてはっきりしたことはわかっていませんが、巴形銅器が盾を飾る金具であることから、中央に開けられた穴を使って同じように盾などを飾っていた可能性や、有力な人がもつ杖(玉杖(ぎょくじょう))の部品などの可能性などが考えられています。

巴形銅器は多数の出土がありますが、巴形石製品は熊野神社古墳、静岡県馬場平3号墳、山口県長光寺山古墳でしか出土していない貴重なもので、熊野神社古墳を特徴づける資料です。

巴形石製品(熊野神社蔵)

 

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