●展示概要
|
□ | 江戸時代の埼玉県域には、川越・忍・岩槻の3藩が置かれていました。
3藩の藩主である大名は、代々老中など幕府の要職を務め、260年にわたる泰平の世を実現する立役者となりました。 本展では、これら3藩やその歴代大名家に関する、名品・重要資料が一堂に会します。 さらに、あまり知られていない岡部藩や久喜藩についても紹介し、県域に存在した大名と藩について、その全貌を明らかにします。 北武蔵の殿様たちの時空を超えた共演をご観覧いただける、またとない機会です。是非足をお運びください。 |
●開催日時
平成24年3月20日(火・祝)~5月6日(日) 午前9時から午後4時30分まで(入館は午後4時00分まで)
休館日 月曜日(4月30日は開館)
休館日 月曜日(4月30日は開館)
●主催
埼玉県立歴史と民俗の博物館
●後援
朝日新聞さいたま総局・FM NACK5・埼玉新聞社・産経新聞さいたま総局・テレ玉
東京新聞さいたま支局・日本経済新聞社さいたま支局・NHKさいたま放送局
毎日新聞さいたま支局・読売新聞さいたま支局
毎日新聞さいたま支局・読売新聞さいたま支局
●会場
埼玉県立歴史と民俗の博物館 季節展示室・特別展示室
●主な展示構成と見どころ
プロローグ 徳川家康の関東入国
天正18年(1590)、豊臣秀吉は戦国期の関東地方に覇を唱えた後北条氏を攻めてこれを滅ぼし、徳川家康にその旧領への移封を命じました。命を受けた家康は江戸へ入り、関東の支配を開始します。
本章では、石田三成に忍城水攻めに関する指示を伝えた豊臣秀吉の朱印状(当館蔵)や、重要美術品の東照権現像(川越市立博物館蔵)などを展示します。
天正18年(1590)、豊臣秀吉は戦国期の関東地方に覇を唱えた後北条氏を攻めてこれを滅ぼし、徳川家康にその旧領への移封を命じました。命を受けた家康は江戸へ入り、関東の支配を開始します。
本章では、石田三成に忍城水攻めに関する指示を伝えた豊臣秀吉の朱印状(当館蔵)や、重要美術品の東照権現像(川越市立博物館蔵)などを展示します。
第1章 泰平の世へ
徳川家康による支配の基本方針は、江戸を中心として直轄領・中下級家臣の所領・上級家臣の所領を同心円状に配置するものでした。
慶長5年(1600)、関ヶ原の戦いに勝利した家康は、戦後処理として家臣らの加増転封を行います。この処置に伴い城主不在となった諸城はその後廃止されていき、北武蔵には川越・忍・岩槻の3城が残されることとなります。
本章では、代官頭伊奈忠次所用の大身槍(東京国立博物館蔵)や、旗本稲生家に伝わった甲冑(個人蔵)、関ヶ原の戦いを描いた絵巻物(当館蔵)などを展示します。
第2章 北武蔵の大名と藩
江戸の膝元に所在する北武蔵の諸藩には、江戸時代を通じて親藩・譜代大名が封ぜられました。その数、川越藩は8家21代、忍藩は4家16代、岩槻藩は9家24代にも上ります。また、岡部藩・久喜藩は譜代大名の安部家・米津家を藩主とし、それぞれ榛沢郡岡部(現深谷市)・埼玉郡久喜(現久喜市)に陣屋を構えました。
本章では、これら5藩の大名23家を余すところなく紹介します。特に、本邦初公開となる岩槻藩主青山忠俊自筆の家譜(個人蔵)や、重要文化財の寛永諸家系図伝(日光東照宮蔵)、戦国武将らしい迫力満点の松平家忠画像(愛知県本光寺蔵)など、注目すべき資料が目白押しです。
第3章 大名道具の世界
大名家に代々伝えられた宝物、大名家で使われた道具類は、「大名道具」と総称されます。本章では、武具・調度品や書跡など、北武蔵の藩主ゆかりの大名道具を一堂に展示し、その洗練された美意識に迫ります。
国宝・重要文化財の刀剣や指定文化財の甲冑、県内初公開となる恵林寺(甲州市)蔵の川越藩主柳沢吉保関係資料など、優品が勢ぞろいします。
エピローグ 藩の終焉
慶応3年(1867)、江戸幕府は終末を迎えます。維新政府の下で「藩」が地方行政区画の公称として採用された後、明治2年(1869)には版籍奉還が実施されました。さらに同4年には廃藩置県が断行され、中央集権国家が誕生します。これに伴い、川越・忍・岩槻3藩も廃止となり、中世以来存続した3城もついに破却されることとなりました。
本章では、川越藩知事の免官を命じた辞令(光西寺蔵)や、埼玉県成立当初に製作され実際に使用された公印(埼玉県立文書館蔵)などを展示し、県域の大名と藩の行く末を見通します。
コラム
他にも、随所でコラムとして、本邦初公開となる旧美濃国岩村藩主松平家の奥道具(個人蔵)や、川越城七不思議にも数えられる
川越市指定文化財の堀河夜討図(養寿院蔵)など、魅力的な資料を展示します。
●主な展示資料
豊臣秀吉朱印状
埼玉県立歴史と民俗の博物館蔵
|
重要文化財
寛永諸家系図伝
日光東照宮蔵
|
山梨県指定文化財
絹本著色柳沢吉保像
一蓮寺蔵
|
石田三成に忍城水攻めに
関する指示を伝えたもの
|
江戸幕府が編纂した大名・旗本たちの系図集 |
川越藩主柳沢吉保の画像 |
前橋市指定重要文化財
松平朝矩画像
孝顕寺蔵
|
金蒔絵硯箱
(財)山崎美術館蔵
|
幸田町指定文化財
松平家忠画像
本光寺(愛知県)蔵
|
川越藩主松平朝矩の画像 | 川越藩主松平大和守家より拝領の硯箱 | 忍の城預松平家忠の画像 |
樺色羅紗地水玉文様陣羽織
白河集古苑蔵
|
重要美術品
刀 無銘 伝横須賀江
白河集古苑蔵
|
埼玉県指定文化財
黒糸威二枚胴具足
忍東照宮蔵
|
忍藩主阿部忠秋所用の陣羽織
展示期間:3月20日~4月8日
|
忍藩主阿部家伝来の名物 | 忍藩主松平忠堯奉納と伝わる甲冑 |
蔦蒔絵腰弁当
板倉神社蔵
|
埼玉県指定文化財
螺鈿鞍
久伊豆神社蔵
|
国宝 太刀 銘 定利
東京国立博物館蔵
|
岩槻藩主板倉家伝来の腰弁当 | 岩槻藩主阿部重次奉納の螺鈿蔵 | 岩槻藩主阿部正春が
徳川家綱より拝領した太刀
|
上田市指定文化財
松平忠周着用具足
上田市立博物館蔵
|
米津邸鬼瓦
龍ヶ崎市歴史民俗資料館蔵
|
紫裾濃威腹巻・兜
埼玉県立歴史と民俗の博物館蔵
|
岩槻藩主松平忠周所用の甲冑
展示期間:4月10日~5月6日
|
久喜藩主米津家の邸宅の鬼瓦 | 岡部藩主安部家所用の甲冑 |
●問い合わせ
埼玉県立歴史と民俗の博物館 特別展示担当
〒330-0803 さいたま市大宮区高鼻町4-219
TEL 048-645-8171 FAX 048-640-1964
〒330-0803 さいたま市大宮区高鼻町4-219
TEL 048-645-8171 FAX 048-640-1964