特別展 名もなき至宝 
ーうけつがれし重要有形民俗文化財ー
●展示概要
重要有形民俗文化財は、衣食住、信仰、年中行事等に関わる有形の民俗文化財のうち、特に重要なものを国が指定するもので、わが国の生活文化の歴史的変遷や地域的特色などを理解する上で極めて重要な文化遺産といえます。
つい半世紀前までは、当たり前のように存在したこれら身辺卑近な道具たちは、昭和30年代以降の高度経済成長による生活様式の変化の中で、多くのものが歴史の彼方へ忘れさられようとしています。
本特別展では、東日本を中心に特色ある重要有形民俗文化財コレクションを一堂に会して展観するとともに、それらの価値にいちはやく着目し、コレクションの蒐集に尽力した先覚者の事績もあわせて紹介いたします。
名もなき先人たちが、それぞれの風土と折り合う暮らしの中で生み出し、伝えてきた、多様で豊かな民俗文化の有り様を再認識いただくとともに、それらを後生に受け継ぐ意義について思いをめぐらせていただければ幸いです。<
●開催日時
平成20年10月7日(火)~11月24日(月) 午前9時から午後4時30分まで(入館は午後4時00分まで)
 ※月曜日は休館となります (10月13日、11月3日、24日は祝日のため開館します)

●主催
埼玉県立歴史と民俗の博物館・文化庁
●会場
埼玉県立歴史と民俗の博物館 特別展示室
●主な展示資料
 山袴コレクション(東京都・宮本記念財団蔵)
   荒川水系の漁撈道具・秩父の山村生産用具(埼玉県・個人蔵)
   白山麓西谷の人生儀礼用具(石川県・小松市立博物館蔵)
   渡辺学園裁縫雛形コレクション(東京都・東京家政大学博物館蔵)
   木製酒器コレクション・庄内のばんどりコレクション(山形県・到道博物館蔵)
   大森及び周辺地域の海苔生産用具(東京都・大田区立郷土博物館蔵)
   野州麻の生産用具(栃木県・栃木県立博物館蔵)
   秩父祭屋台芸座(埼玉県・中町屋台保存会蔵)
   上州の小正月のツクリモノ(群馬県・群馬県立歴史博物館蔵)
   七夕人形コレクション・民間信仰資料コレクション(長野県・松本市立博物館蔵)
   東秩父及び周辺地域の手漉和紙の製作用具(埼玉県・東秩父村教育委員会蔵)
   北武蔵の農具(埼玉県・当館蔵)
●展示資料画像

 ころばんどり(庄内地方の背負い運搬道具)
山形県・到道博物館蔵 
 

 
海苔下駄
(水深の深い部分で作業する時の下駄)
東京都・大田区立郷土博物館蔵
 
 
小正月のつくりもの
(ヌルデの木を用いて作る削りバナ。朝日の形を模しており、エビスダイコクに供える)
群馬県・群馬県立歴史博物館蔵
 
人生儀礼用具
 (女33歳の厄年に身代わりとなって川に流されるワラ人形)
石川県・小松市立博物館蔵
 
 
裁縫雛形
(洋装化を先取りしたセーラー服型の子供服雛形)
東京都・東京家政大学博物館蔵
 
 
 
 
 
●問い合わせ
埼玉県立歴史と民俗の博物館 特別展示担当
〒330-0803 さいたま市大宮区高鼻町4-219
TEL 048-645-8171  FAX 048-640-1964