このページは、埼玉県立歴史と民俗の博物館のスタッフが、博物館のイベントや大宮公園の様子、日々の業務から感じたことなどを皆様にお伝えしていくページです。
 各スタッフが自分の言葉で語りますので、ややつたない表現になることもあるかもしれませんが、大目に見ていただければ幸いです。

2023年度ブログ(3)
さいたま市の「区民まつり」に参加してきました!

 

 ここのところ急に寒くなって参りましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
 歴史と民俗の博物館は、10月と11月に開催された、さいたま市の「区民まつり」に出展してきました。本日はその時の様子をお伝えします。

 

 参加させていただいたのは、令和5年10月28日(土)に開催された「2023大宮区民ふれあいフェア」と、令和5年11月11日(土)に開催された「第21回西区ふれあいまつり」です。
 前者は毎年10月下旬頃にソニックシティで開かれている大宮区の区民まつりで、後者は毎年11月頃に三橋総合公園で開かれている西区の区民まつりです。

 当日の朝があいにくの雨だったり、風が強く寒い1日だったりとしましたが、寒さにも負けずにたくさんの方が当館のブースを訪れてくださいました。訪れてくださった皆さま、本当にありがとうございます。

   
     
   

 

 

 出し物としてはチラシ配布のほかに、恒例になりつつある『ホンモノにさわろう 土器クイズ』を行いました。このクイズは、出土した様々な本物の土器片に触ってもらって、その作られた時代を古い順に当ててもらうというものです。
 なんと今年は、参加賞に加えて、全問正解者には特別な景品をご用意させていただきました!

   

 

  小さなお子様から大人の方まで、時にはご家族やご友人たちと一丸となって、本物の土器の破片に触れながら、皆さま真剣にクイズに挑戦されていました。お楽しみいただけたようで、職員一同うれしく感じております。

 

 

  また来年も出展する予定ですので、惜しくも全問正解を逃してしまった方は是非また挑戦にいらしてください。もちろん、初挑戦の方も大歓迎です!お待ちしております。

 

令和5年11月29日(水) フライドぽてと 

2023年度ブログ(2)
お待たせしました、リニューアル・オープン!

 

 当館は昨年の12月5日から施設改修工事のため閉館していましたが、無事に工事も終了し、10月14日(土)に再開館しました。工事の内容については、前回のブログで紹介されていますので、今回はオープニングを記念して実施したイベントについて、遅ればせながら報告します。

 

 まず、オープン初日の14日(土)には、加須市玉敷神社で奉納される、国指定重要無形民俗文化財「玉敷神社神楽」の公演を、神楽保存会の方々にお願いしました。玉敷神社神楽の特徴は、様式的な舞を中心としながらも、演劇的な要素も取り入れているところです。

 当日の演目は、この神楽の特徴をよく表す、鹿島・香取の連れ舞、戸隠明神の舞、恵比寿の舞、山めぐりの4座でした。この日は朝から快晴で、まさに神楽日和。にぎやかなお囃子や優雅で勇壮な舞、そして滑稽な恵比寿の舞などに、野外ステージを囲んだ200人以上の方々が酔いしれた40分でした。

 
恵比寿様がみごとに鯛を釣り上げました!   多くの方にご覧いただきました

 

 15日(日)には、埼玉大学邦楽部琴吹会のみなさんに、箏・三味線・尺八によるアンサンブルをお願いしました。歴史を扱う博物館らしく、和のテイストで華やかに皆様をお迎えしようと企画しました。普段は広々とした空間のエントランスに、和楽器の優雅な音色が響き渡りました。

 現代風な曲や和楽器用にアレンジした曲など、邦楽という観念を超えた新鮮な調べが胸を打つ演奏会となりました。お客様も大変満足されて、じっくりと聴き入っていらっしゃいました。

 朝から土砂降りの雨にもかかわらず、多くの方にお集まりいただき、本当にありがとうございました。

 
埼玉大学邦楽部琴吹会による演奏

 

 また、両日とも、職員による博物館裏方探検隊スペシャルと展示リニューアル解説ツアーを実施しました。博物館裏方探検隊スペシャルは、通常毎週土曜日に行っている博物館裏方探検隊に加え、今回どのような工事が行われたのかを拡大バージョンで皆様にご紹介しました。普段は見られない空調室や消火設備などもご覧いただきました。

 展示リニューアル解説ツアーは、今回の工事期間中に常設展示室の第10室(民俗展示室)の全面リニューアルと、第1、2室(考古展示室)の一部リニューアルを行ったので、オープニングにあわせてご案内をしました。

 
博物館裏方探検隊スペシャル   展示リニューアル解説ツアー

 

 オープニング記念イベントは、お蔭様をもちまして盛況のうちに終えることができました。10か月も休館していたので、世間から忘れられているのではないかと心配していましたが、2日間で1000人を超える入館者をお迎えしました。お客様からは、再開館を待ちわびていた、また展示が見られるようになってよかった、というお話も伺いました。これからも、皆様のご期待に沿えるような、充実した事業を進めてまいりますので、今後とも当館をよろしくお願いいたします。

 最後に、快くイベントにご出演いただいた、玉敷神社神楽保存会及び埼玉大学邦楽部琴吹会の皆様、そしてご来館いただいた多くの皆様に厚くお礼申し上げます。

 

令和5年11月8日(木) 副館長

2023年度ブログ(1)
新しくなった設備を御紹介します

 

 10月14日、15日にリニューアル記念イベントが行われました。

 その中の「博物館裏方探検隊スペシャル」では、大規模改修工事で改修した設備について紹介し、たくさんの方に御参加いただきました。この記事では、博物館裏方探検隊スペシャルで紹介した内容の一部と当日残念ながら紹介できなかったとある場所を改めて紹介したいと思います。

 

~空調機能~
 大規模改修工事では展示室の空調系統を分ける工事を行いました。当館は水辺に建てられており、また、1階と地階に分かれている構造から資料保存にとって重要な温湿度管理が非常に難しい場所です。工事前は展示室全体を一括して空調管理していましたが、工事を経て1階の展示室、地階の常設展示室7室と8~10室の3系統に分けて空調管理ができるようになるとともに、センサーの増設により適切に温湿度管理ができるようになりました。

 

~季節展示室~
 工事前の当館の季節展示室は木製の天井や竹と畳を基調としたケースなど和風の趣を持つ部屋でした。日本古来の資料に合う非常に雰囲気のある展示室でしたが、現代的な資料も数多く展示されるようになってきた中で、どのような資料にも合う部屋となるように、白色を基調とした部屋に改修しました。

改修工事前

改修工事後

 

~特別展示室~
 特別展「縄文コードをひもとく―埼玉の縄文土器とその世界―」の準備のため、博物館裏方探検隊スペシャルで紹介できなかった場所が、特別展示室です。特に注目していただきたいところは展示ケースになります。明るさや色調を自在に調整できるようになり、当館の学芸員の考える一番良い資料の見せ方で展示することができます。

明るさも細かく調整可能

白色⇔暖色の切り替え

 

 特別展は11月14日(火・県民の日)から開催されます。展示資料に加えて、新しくなった博物館の機能もぜひお楽しみください。

 

令和5年10月29日(日) 木こり